ERMグループのシンクタンクであるThe ERM Sustainability Instituteが発表したレポート「Rate the Raters 2023: ESG Ratings at a Crossroads」に関するお知らせをご案内します。

 なお、本文は原文の参考訳となります。原文は英文であり、和英に齟齬がある際には英文が優先となります。 

 最初のRate the Raters reportが発表されてから10年以上が経ちますが、ESG評価には依然として高い関心が持たれています。しかし、業界は岐路に立っています。直面するプレッシャーに評価者がどのように対応するかによって、今後10年間にこの分野がどうなるかが決まり、そして実際、私たちが現在考えているようなESG評価がそもそも存在し続けるかどうかが決まると思われます。

 投資家や企業がESG評価者とそのサービスをどのように評価しているかについて、Rate the Ratersの最新の調査は、現在のESGの状況をあらゆる混乱の中に反映しています。ESG評価機関がサステナブル投資のエコシステムにおいて主要なプレーヤーとなった一方で、投資家、企業、その他のステークホルダーの間で、評価やその仕組みに対する不満や混乱が高まっています。これらのトレンドは、いつまでも共存できるものではありません。

 2023年版 Rate the Raters reportは、企業のサステナビリティの専門家や投資家から得た調査回答の分析に基づいており、調査データは詳細なインタビューと二次調査によって補足されています。今回の調査結果は、投資家や企業にとって評価の重要性が増すと同時に、ESG評価の状況がより複雑になっていることを明らかにしました。

 調査対象の投資家や企業は、パッシブなESG評価機関よりも、明らかにアクティブなアプローチでより強固な企業との関わりを持つESG評価機関を好み、品質と有用性においてCDPS&Pローバルに最高の評価を与えています。

 ESG評価に対する投資家の要望は強く、さらに高まっており、企業の57%がESG評価業者と関わる最大の動機としてESG評価を挙げています。また、今回の調査では、多くの投資チームが、投資判断にESG評価やデータを取り入れることを企業から求められていることがわかりました。しかし、高い利用率にもかかわらず、投資家や企業がESG評価の欠点に不満を抱いていることも事実です。調査対象となった投資家や企業の多くは、ESG評価がサステナビリティのパフォーマンスを正確に反映しているという確信を持っておらず、また、かなりの数の企業が反映していないと感じています。

 Rate the Ratersは、ESG評価プロバイダーに関する有益な洞察を提供することで、企業が説明責任を果たし、持続可能なパフォーマンスを改善するよう動機付けるという業界の約束を確実に果たすことを目的としています。

 レポート全文をご覧いただくには、The ERM Sustainability Instituteのウェブサイトにございます以下のページにご訪問いただき、そちらよりレポートのダウンロードをお願いします。

Rate the Raters 2023: ESG Ratings at a Crossroads (sustainability.com)